新入社員へのOJT(On the Job Training)は実務をしながら教育を行うため、机上の空論に終わらない、極めて具体性のある、生々しい指導を行うことが出来ます。
このOJTを生かして新入社員に成長をしてもらうためには、先輩がOJTというものに対して真摯に取り組むことが不可欠です。
そのためにも、先輩はOJTのやり方についてしっかりと計画を練るようにしましょう。
OJTのやり方は、新入社員の成長への効果に大きな影響を与えるので、ポイントとなるそのヒントを今回はまとめてみましたのでぜひご覧ください!
Contents
OJTによる指導の優位性
まずは、OJTによる指導の優位性は何かを考えてみましょう。
それを明確にすれば、OJTの効果ある進め方というものが自然と見えてくるのではないでしょうか。
実務能力というものは2種類のスキルから構成されていると私は考えています。
一つは知識、もう一つは問題解決能力です。
知識は会社のサービス、製品などに関するもの、業務手順に関するもの等の知識であり、これは当然知っておくべきことですね。
営業なら、これが不十分だとお客様に満足のいく説明が出来ないという問題を起こします。
問題解決能力は日々の業務活動で遭遇する様々な、芳しくないシーンにおいて、適切に対応をする能力であり、これが欠けると業務に支障を来たします。
職種により千差万別ですが、納期が間に合わない、商品クレームを受ける等 様々な芳しくないシーンが発生し得ます。
これは仮に知識が完璧であっても、適切な対応をして支障のないように解決をすることができるものではありません。
とっさの機転、判断、固定観念に囚われない柔軟な発想力、相手のある場合は説得術、交渉術など実に多岐に渡る能力が要求されるものであり、経験がものをいう能力といっていいでしょう。
従って、この問題解決能力を養うにはOJTはとても有効なトレーニングだと思います。
というのも、実務を通してでないと習得が難しい類のスキルだからですね。
効果的なOJTの進め方
以上を踏まえて、OJTをどのようにして進めるのが効果的なのかを考えてみましょう。
2つの観点で考えます。
OJT体制
一人の先輩社員を指導担当者として、決めておきます。
先輩社員と新入社員の人数比率は一対一が理想ですが、現実にはなかなか難しいところがあると思うので、可能な限りということで構いません。
そして、職場全体でOJT中であることを周知させ、全員でサポートするという機運が重要です。
指導担当者だけに任せるのではなく、全員でサイドからのサポートをするか否かで効果は大きく変わるでしょう。
この体制についてはその部署の長たる者の意識が重要ですね。
指導担当者による指導方法
仕事を一緒にする時間(といっても、初期は仕事を細かく指示する状況が多いはず)だけではなく、振り返って整理する時間を必ず設けるようにすることが重要ですね。
そうしないとOJTが締まりのないものになってしまい勝ちです。
短時間でも、毎日一回は行うようにしたいものです。
このとき、必ずレポートを書かせて、それをもとに1日を振り返っての反省点、何を得たかなどについて新入社員から聞き出すようにしましょう。
書くという作業は、丁寧に深く考える大きな手助けになるので、レポートを書かせることは大きな効果があるはずです。
そして、このような場は、今後に向けての課題を自分で見つけさせる契機になるし、怠惰な新入社員に対しては怠慢な姿勢をけん制する効果もあるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
自分で考えて行動する、現状に対する問題意識や改善意識を強く持つ、報告の義務などの組織の中でのルールを教えるなど、OJTの有効性は実に広範囲ですが、やり方によってその効果に大きな差が出てくることを認識して、先輩諸氏には頑張って欲しいものです。
最後までお読み頂きまして有難うございました。
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