離別感と一体感の心理学的な意味は?心穏やかに生きるためのヒント

「親しき仲にも離別感あり」という言葉を聞いたことはありますか?

親しき仲にも礼儀あり、という言葉の方が一般的かもしれませんが、これって対人関係の本質をついていると思うんですね。

対人関係でストレスを抱えている人は多いかと思います。

むしろ対人ストレスがゼロという人を探す方が難しいでしょうが、、いつの時代も誰しも人との関係には悩まされるものです。

というわけで今回は、対人関係のストレスを少しでも軽減する考え方として、離別感と一体感という言葉がありますので、これについて解説していきますね。

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離別感と一体感ってどんな意味?

さて、まず一体感という言葉ですね。

こちらは、しばしば母子一体感とも呼ばれます。

へその緒でつながってる母と子供のように、お母さんは(相手は)自分のことを全部理解してくれる・全部要求を満たしてくれるという思いですね。

乳児であれば、おなかが減ったと泣けばすぐさまその意味を理解し、ミルクが出てくる。

それを当たり前と思うのが一体感です。

精神的へその緒ということですね。

これとは逆で、与えてくれることが当たり前という状態が完全になくなったのが離別感。

人は人、自分は自分でしょう、違う存在なんだから分かってくれなくて当たり前、という気持ちで精神的へその緒がなくなった状態を意味しているんですね。

離別感と一体感を心理学的に考えると?

じゃあ一体感というのは幼稚な感情であり、人との付き合いでは離別感が大切ということなのでしょうか?

一体感というのは心理学的には、相手に対する強い依存、強い甘え、そして相手に対して完璧に自分の期待に応えてくれることを当然と思ってしまうことですが、何も子供っぽい人だけがそれを持ってしまうわけではありません。

仕事ができる上司だって、しばしば心を許した部下に「あいつならあれくらいの仕事は当然こなせるだろう」と期待してしまいます。

成人男性であっても奥さんに「今日みたいな疲れた日は、ビールを冷やして待ってくれているはずだ」と思うことだってあります。

そういう信頼できる相手・甘えられる存在があること自体が悪いことではないのです。

そういう存在にほっとできるプラスの面だってあります。

ただ、離別感がある人は期待が裏切られても「まあ、そういうものか仕方ない」と思えます。

一体感(精神的へその緒)にとらわれている人は「これだけ信頼してあげてるのになんでこんなこともしてくれないの?」と怒りの感情でとらえてしまいます。

ガールフレンドが

「愛してるっていうならこれくらい察して(分かって)くれるよね」
「これくらいはしてくれて当然よね」

と思っていたとしたら、それも一体感ですね。

対人関係で心穏やかに生きるヒント

離別感をうまく活用して怒りをコントロールすることが大切です。

怒りというのは火のようなもので、燃え移る可能性も火事になる可能性もあります。

これだけ人間が密にくっつきあっている社会では、その火をコントロールすることが強く求められます。

もちろん本来は必要不可欠な感情なのですが、野放しにして良いものでもなく、やはりうまくコントロールすることが大切ということですね。

まず「自分は自分。他人は他人。」と思うことです。

我々はしばしば何かを期待してしまいますし、それを裏切られたら怒りの感情がわきあがるのは当然のことともいえます。

でも、待って下さい。

相手は、あなたの要求・期待に完璧に応えるためだけに生まれてきた存在でしょうか?

本当に他のことは何一つしていないのでしょうか?

当然、違いますよね。

そういった「あちらにもあちらの事情があるのだろう」と察してあげることが離別感とも言えます。

人と人が手を握るには、どちらかが手を差し伸べなければいけません。

それを相手に当然のように求めるのか、自分からできるのか。

それが大人になるということの一つの基準かもしれませんね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

・一体感(母子一体感)とは精神的へその緒が取れていない状態
・離別感は相手には相手の事情があると察してあげられる状態
・離別感をうまく活かして心穏やかな人間関係を築ける

こんなことを書きましたが私自身も、離別感を持った大人になろうと頑張っている途中の段階です。

しかしだからこそ、あなたもの対人トラブルを解消するヒントとして離別感をおすすめできたらと思いました。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

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