あなたは「ワーク・モチベーション」という言葉を聞いたことがありますか?
「ワーク=仕事」「モチベーション=やる気」として、どちらも日常的に使われる言葉でしょう。
そのため、仮に見聞きしたことがなくても、言葉の雰囲気で分かるという方が多いかも知れません。
心理学(とくに産業心理学)の分野においても、「ワーク・モチベーション」は端的に言えば、仕事に対するやる気・意欲として説明されます。
ただし、同じ「モチベーション」であっても、心理学が意味するものと、日常で使われる言葉には多少の違いがあります。
心理学ではあくまで、誰かに何かを与えられることで生じるやる気ではなく、自らの中から何かをしたいと思うやる気に注目しようとしています。
専門用語を使うと、前者は外発的動機づけ、後者は内発的動機づけと呼んで区別しているのですが、今回はやりたいことがわからない・・!という人向けへのアドバイスをまとめてみましたので、ぜひご覧ください!
Contents
「何のために働くのか」VS「どうして働くのか」
「何のために働くのですか?」と尋ねられたとき、あなたはどのように答えるでしょうか。
お金を稼ぐため(家族を養うため)、出世して偉くなるため。。。などなど、人によって答えはさまざまなことでしょう。
従来の日本の社会的な価値観は、外発的動機づけの考え方と非常に似通っています。
つまり、滅私奉公や年功序列という言葉が社会に浸透していた時代では、「会社のため」「ご飯を食べていくため」「家族を養うため」など、「働く=結果」に焦点が当てられてきました。
しかし現代の社会的な価値観は、内発的動機づけの考え方と非常に似通っています。
すなわち、「どうして働くのか」という「働く=原因・理由」に焦点が当てられやすい時代であると捉えることができます。
その結果、現代は転職や独立なども積極的に行われるなど、1人ひとりの価値観や多様性を反映した社会であると言えます。
どうしてやりたいことが分からなくなるの?
冒頭でも説明したように、内発的動機づけでは、答え(結果)が見えない中で「自分で答えを探さねばならない」という難しさがあります。
「自分探しの旅」と呼ばれることもありますが、働く理由について答えが見つけられない以上は、「やりたいことが分からない(見つけられない)」という事態とつねに隣り合わせにいることになります。
逆に言えば、現代社会の中では誰もが、「やりたいことを自分で見つけねばならない」というジレンマを抱えた時代とも言えるかも知れません。
やりたいことを見つけていくためのヒントとは?
それでは、どのようにして自分のやりたいことを見つけていけば良いのでしょうか。
もちろん、重要なのはあくまで、自らの中から何かをしたいという気持ち(内発的動機づけ)です。
ここでは、その手がかりとなる考え方をご紹介します。
心理学の分野において、内発的動機づけを高める1つの有効な方法は、ズバリ「自己効力感や有能感を高める」ことです。
これらの言葉には、「私たちが環境(人やモノ・社会など)に対して効果的に働きかける能力」という意味があります。
つまり、「やれば(やったら)できるだろう」と思える出来事や人との出会いを大切にすることです。
自己効力感・有能感を高めるためのきっかけを作ろう!
ただし、人によって「やれば(やったら)できるだろう」と思えるきっかけの見つけ方が異なります。
どのように見つければ良いのでしょうか。
そこで、下記の簡単な質問への回答結果を踏まえ、それぞれの見つけ方を見ていきましょう。
Q。次のAとBのうち、あなたはどちらが好きですか?
【A】
ビリヤード・ゴルフ
マラソン・対戦型ゲーム
など
【B】
料理・絵を描く
ウォーキング・ポケモンGO
など
【Aを選んだ方】
会社(職場)や家庭において、時間制限や競争性のある内容、同時複数で抱えている仕事の中に、あなたが「やりたい」「やればできそう」と感じるヒントが隠されている可能性が高いと言えます。
日常生活を振り返ってみて、何か思い当たる節はないでしょうか。
【Bを選んだ方】
会社(職場)や家庭において、何となくでも長い期間携わっている仕事(物事)はありませんか。
それらの中で、誰かと協力できればより高い目標に手が届きそうな仕事の中に、あなたが「やりたい」「やればできそう」と感じるヒントが隠されている可能性が高いと言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
生きる意味を見つけようとするのと同じように、やりたいことを見つけようとするのはとても困難なことです。
しかし同時に、自分がやりたいことを見つけるためのヒントは案外、日常の些細なことと結びついているものです。
今一度、日常生活や仕事を振り返ってみて、何か少しでも気になることがないか探してみると良いでしょう。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
コメントを残す