あるがままなんて受け入れていられない! というストレスフルな生活をお過ごしのあなた。
家庭でも仕事でも、やることはたくさんあるし、それなのにトラブルばっかり……どこかでグチを言わないとやってられないよとお思いではありませんか?
そのすべてが解決する魔法のような方法! はお教えできませんが、そのヒントになるかもしれない方法ならあります。
というわけで今回は森田療法という存在をご紹介するとともに、心理学から見てどんな効果があるのかを解説してゆきたいと思います。
Contents
森田療法とは?
森田正馬という医師が開発した「ありのままを受け入れる」精神療法です。
基本的に40日から60日というちょっと長めのスパンで入院生活を基本として徹底的に行います。
まず安静臥褥(あんせいがじょく)という時期、ひたすら寝てます。
忙しい人には魅力的かもしれませんが、トイレや食事など最低限のこと以外はメールもTVも読書も会話も面談も、ほぼすべての活動を禁止されます。
これを1週間ほど行います。
そして隔離療法が1週間ほど。
やっぱり外界からの刺激からは隔離されたまま、7~8時間は寝て後は日中の外気浴や日記療法などを行います。
その後は作業療法、集団療法などを通じて徐々に社会復帰してゆきます。
それぞれが1週間ずつというのが本来の期間なのですが、のびることも多いです。
森田療法を心理学的にみると・・?
まずは安静臥褥、外界から遮断されて一切の刺激・活動・情報が入ってこないのはつまり精神的な断食ともいえます。
ひたすら寝ているわけですから自分から何かを表現創作することもできずに、ずっと休養と思考を繰り返すわけですが、その思考は内省的なものになります。
そして隔離療法では基本的にそのリハビリを行うのです。
リラックスが十分できる環境でやっぱり外界からの刺激・情報は遮断されたまま日記を書くので自分の中にある毒も思いも解放できます。
それを自分で改めて見ることで徹底的に自分を見つめなおすことができるのですね。
作業療法では何をするかはケースバイケースで変わるのですが、やっとお待ちかねの「活動」ができるようになります。
集団療法では待ち望んでいた「面談・対人交流」が解放されることになります。
つまりは社会的な活動をいったんすべてゼロにして社会的なステージを考慮して徐々にゼロから再構築してゆくのです。
日記療法ではコメントを治療者からもらえますが、そこでは「100%達成できないなら意味がない」とか「やるからには結果を出せ」と叱咤激励されることは絶対にありません。
反対に
「少しでも~できてよかったですね」
「今、~ができるようになって一歩前進ですね」
とありのままを受け入れられるようなコメントで
「自分は今の、ありのままでいいんだ」
と現状を受け入れられるようになります。
心理学的に、プライドが高い人は逆に自己評価が低いと言われています。
自分のことを自分自身があまり好きになれない、良いと思えないからその差を他人からの評価やほめ言葉で埋めてもらおうとするわけです。
いつも自分以上の自分にならなくちゃと思う人は育った環境にもよりますが摂食障害(過食症などが有名です)になるケースもあります。
足りないのは食事でも評価でもなく、自分自身が認めてあげることなのです。
森田療法ではそのプロセスをリハビリのようにできると考えることもできます。
あなたがありのままを受け入れるためには?
ヒマな時、あなたは何をしてますか?
TVで情報をチェックしたり、メールの返信、そういえば誰さんに連絡もしなくちゃだし……と外界とのコミュニケーションでいっぱいなのではないでしょうか。
もちろんそれは悪いことではありません。
しかし、一時的でもいいからそんなスケジュールを白紙にしたつもりで「自分をゼロに」するのも効果的です。
瞑想や昼寝、なんでもいいので少しの間ぼけーっと何も考えないことも意味があるのです。
思いや複雑にからまった思考から少しの間でも遠ざかることで精神的に休むことができます。
ありのままを受け入れるキャパが少しでもできるはずです。
現状は現状として、いまの等身大の自分で道を進んでゆくしかない、とある意味開き直ることが成長や前進には必要なときもあります。
少しでも瞑想やぼーっとしたり、日記をつけてみたり、そういうことでがむしゃらすぎた自分を少し休ませたり見つめなおしたりできるかもしれませんよ。
自分で自分を認めてあげられれば、他人や外の世界のことも少し認めやすくなるはずです。
まとめ
いかがでしたか?
・森田療法は安静臥褥・隔離療法・作業療法・集団療法によって行う精神的断食とそのリハビリ
・あるがままを受け入れるためには瞑想や日記などで自分を休める・見つめなおす行為が効果的
という内容をお届けしました。
あなたのしんどい日常が少しでもよくなることを願ってます。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
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