部下育成のコミュニケーションで心理学から見て重要な事とは何か?

あなたも上司として部下育成をする立場であれば

「最近の新人は、些細なことですぐに会社を辞めてしまう」
「少し注意したつもりが、途端にブラック企業扱いされてしまう」
「嫌なことがあると、SNSで悪口を拡散されてしまう」

などと、春先からゴールデンウィークを過ぎる頃になると、毎年のようにメディアでは新入社員に関するネガティブな情報が流されているのを見たことがありますよね?

会社や組織で部下・後輩の育成を任される立場の方にとっては、プレッシャー以外の何者でもないでしょう。

しかし現実はより深刻で複雑なことも多いはずです。

この記事では、現代の若者の背景にある心性の1つをご紹介しつつ、部下育成に悩まれている方に対して、どのような関係性を持てば良いのかを考えていきますので、ぜひともご覧ください!

Contents

現代の若者は「オンリー・ワン」の時代が映す鏡なのか?

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さて、みなさんには、以下のような言動がしばしば見られる部下・後輩に心当たりはあるでしょうか?

 自分には甘く、他人には厳しい。
 すぐにいらつき、ものに八つ当たりする。
 心の中では「悪い」と思っていても、口に出して謝らない。
 泣けるドラマや小説が大好きである。
 嫌なことがあると、無気力・鬱になりやすい。

「ゆとり(世代)」という呼称があります。

一方で、心理学の世界では今からおそよ10年前に、ある研究者が膨大な調査を通じて「仮想的有能感」という言葉を作りました。

その背景には、「ナンバー・ワン」よりも「オンリー・ワン」を重視する時代傾向や、日本人の価値観、家族のあり方の変化などがあったようですが、それらの影響を最も強く受けたのが現代の若者と言われています。

直接経験せずともITを駆使して何でも出来てしまう時代

現代社会は、「経験」を軽視しがちな社会でもあると言えます。

直接本人がやらずとも、ネットやITを通じて多くのことができてしまいます。

「仮想的有能感」とはまさに、直接の経験値が本人に無いにも関わらず、周囲の他者の能力や実力を取るに足らないと見下し、軽視してしまう特徴を指します。

そして本人ですらが気づかないうちに、他者と比べることで自分の体面を保とうとする傾向が見られるようです。

その結果、会社の上司(先輩)・部下(後輩)の関係ではどのような変化が起こるのでしょうか。

先輩や上司の社会人としての「経験値」が蔑ろにされやすくなります。

その一方で、実際の経験値は少ないため、仕事で上手くいかないことがあると、自分の能力や経験不足よりもむしろ「上司・先輩の指導力不足・裁量の未熟さ」や「仕事内容そのものの卑下」に自然と目が向いてしまいます。

仮想的有能感を克服する理想的な職場環境

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それでは、こうした現代の心性に立ち向かう手段はないのでしょうか。

最もシンプルに言えば、仮想的有能感を克服する術は、本人が実経験に基づき自信を身に付けていくことです。

そのためにも、上司や先輩の立場から「時間をかけて経験と実績を積み重ね、困難な状況やつまずきそうな場面では適切なサポートを与えられる」環境を用意できることが理想と言えるでしょう。

しかしながら、多忙な業務の中では、上司も部下も完璧な理想を追い求めることは難しいのも事実です。

コミュニケーションの特効薬:ユーモアの効用

仮想的有能感を提唱した研究者は、「自分が他人のために役立っている」という感覚を培う必要性を指摘しています。

言い換えれば、上司(先輩)が部下(後輩)に対して、具体的にこの仕事が誰の役に立っているのかを伝え、部下本人がそれを自覚できることが望まれます。

しかし、その伝え方が難しいことは想像に難くないでしょう。

そこで、魔法のテクニックがあります。

それがズバリ、「ユーモア」を織り交ぜるということです!

そして、そのポイントは、次の3つになります。

【ユーモア】のための3つのポイント!

・相手を褒めるときは、こちらが笑顔になる。
・「笑い」の要素を会話に取り入れる。
・説明するときには、身振り手振りを交える。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

良好な対人関係(上司・部下関係)であれば、どんなことでも疲れ知らずでしょう。

しかし多くの職場において、良好な対人関係を築くことは容易くありません。

その結果、絶えず疲弊やストレスが渦巻いています。

この記事では、現代の特徴の1つである「仮想的有能感」とその克服のためのユーモアの活用を取り上げました。

時としてユーモアは、「相手の面子を潰さず本意を聞き出すことができる」と言われています。

まさに、人間関係の見直しが叫ばれる時代において、その効果を実感してみて頂ければと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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