ある程度以上大人になると、思春期の子供と付き合ってゆくのは難しいな・・とあなたも感じることってありませんか?
友達としてではなく、親として・大人として接してゆかなければいけませんから、ちょっと構えてしまう方も多いのではないでしょうか。
そんなあなたにオススメしたいのは「傾聴」という言葉です。
思春期の子供だけではなく、大人同士のコミュニケーションでもとても役に立つ話ですので、ぜひご覧ください
Contents
傾聴とはどんな意味?
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傾聴ってとことん話を聞いてあげることでしょ?
と考えたのであれば基本は合っていますが、もう少しだけ知っておいて欲しいのは3つの要素があるんですね。
それは
【1】受容(無条件の肯定的関心)
【2】共感的理解
【3】自己一致
の3つです。
まず【1】受容というのは、相手の話す内容がなんであれ肯定的に・関心をもって聞いてあげるということです。
面白い話題だからそこだけは聞いてあげようとか、下らないけどまあ聞いてあげるとかは当てはまらないわけですね。
そして【2】共感的理解ですが、本を読んで主人公に感情移入するような気持ちで、「相手がその時どんな気持ちだったか?」に重点を置いて聞きます。
最後に【3】自己一致ですが、これは心の中で反論をしないということ。「自分だったらこう考えるのになー」などは内心思ってしまいがちですが傾聴ではそれは一旦忘れておきましょう。
傾聴の心理学的な意味・メリット
傾聴をしてあげることでどんな効果が期待できるか、というとカタルシスです。
カタルシスとは「心の浄化作用」で、色々な思い・感情を言葉や涙など、目に見える形にすることで心を浄化してあげることを言います。
「話してみたらすっきりした」などがまさにこのパターンですね。
別に傷ついたなどのネガティブな感情をためこんでいない場合でも、私達は日常でよくこれを行っています。
「あのね、今日学校でね」と帰宅後に一日の報告をする子供や、映画を観て泣くことも広い意味で当てはまるのです。
その結果相手も話しやすくなり「この人にはなんでも話していいんだ」という信頼関係が生まれます。
色々な感情をためこまず伝えられるという安心感から精神的に安定することも期待できますし、カタルシスによって気持ちも整理され2つのメリットが期待できます。
思春期の子供とのコミュニケーションで大切なこと
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そうなんです、思春期の子供とのコミュニケーションに大切なのは「傾聴」してあげる機会を持つことなのですね。
そうやって話を聞いてあげることで「大人はみんなそうしてくれるものだ」と甘えた考えを持つ子に育ってしまうのではないか?
と思ってしまうかもしれませんが、それは違います。
もっとずっと幼い頃から「この人は信頼できる」・「この人には部分的にしか話せない」などの判断は、本能的にするものです。
むしろ、子供でありながら大人の準備もしなくてはいけない、責任感や期待に応えることも覚え始めるこの時期に甘えさせてくれる存在というのは子供にとっても貴重だったりします。
自分でも心身共に成長してゆくことに、戸惑いを覚える時期ですからカタルシスの必要性はすごくあります。
何より、不安定なこの時期にただ無条件で話を聞いてくれる人とは、一生ものの信頼関係が期待できるのです。
そして次に大切なのは甘やかす・厳しくするのバランスですね。
複雑な子供時代を過ごした人は特に「この子は昔の自分を見ているようだ」とつい厳しくしてしまったりします。
ただ、お分かりの通り、その子はあなたの子供時代と違うところも多々あります。
その間違いを全部直したからといって、現在のあなたが変わるわけではもちろんないのです。
もちろん甘やかしすぎるのもダメではありますが、思春期というと多くの人が「甘やかしてはダメだ」と考えて厳しく接する傾向があります。
なので、与えられた課題をこなすことに関しては甘やかさないけれどもフォローはたっぷりする、くらいでちょうど良いのではないでしょうか。
そして、あなたが負担であったらムリをしないことも重要です。
いつでも常に傾聴ではなく、叱るべきところは叱る、違うと思ったところは反論することも時には必要でしょう。
無条件のYESだけでは人間関係は成立しません。
なので、たまに(心理状態によってはもっとひんぱんに)「話を聞くよ」と宣言して傾聴の機会を持つ、あとは普通の接し方というのが双方疲れない距離感かと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ここまでお話させて頂いたことをまとめると
・傾聴とは「受容(無条件の肯定的関心)」、「共感的理解」そして「自己一致」で話を聞いてあげること
・それによって心理学的にはカタルシス(心の浄化作用)や強い信頼関係が期待できる
・特に思春期の子供とのコミュニケーションでは大切だが常に傾聴の姿勢で聞く必要はない
という3点になります。
参考にして頂けましたら幸いです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
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