突然ですが催眠術というとあなたは何を思い浮かべますか?
やはりひもを通した5円玉を揺らして
「あなたはだんだん眠くなーる」でしょうか。
漫画ではよく見るけどなんだかうさんくさい
というイメージがありませんか?
ところがこれ、立派な精神医学の領域なのです。
専門用語ではヒプノセラピー(催眠療法)とよく呼ばれますが
どんなものなのでしょうか?
その原理や、心理学的な効果をまとめてみましたのでご覧ください!
Contents
ヒプノセラピー(催眠療法)とは何か?
メスメルという人が唱えた動物磁気説から始まっているため
今でも催眠をかけることを英語で「mesmerize」と言うくらいです。
ただ、当時の催眠はオカルト的な要素が多分にあり、宗教と切り離せない存在でした。
シャルコーという人は神経科の医師でしたが(パーキンソン病という名前を命名した人でもあります)、催眠療法を使ってヒステリー患者の症状を引っ込めるという特技を持っていました。
心理学をちょっとでも知ってる人にはおなじみのフロイトも、彼の催眠療法に感動して弟子入りしたと言われています。
催眠療法から精神分析ができたらしいのですね。
しかし決定的に催眠療法を治療法として革新的なものにしたのは、ミルトンエリクソンという人なんですね。
「魔術師」の異名を取った彼は、患者ごとにアプローチを変幻自在に変え、その卓越した観察力から、使えるものはなんでも利用したコミュニケーションの延長線上にある催眠療法を行っていました。
そこから現在の催眠療法へと続いてゆくわけです。
ヒプノセラピー(催眠療法)の原理とは?
では催眠療法って具体的にはどうなっているの?と思ったあなた。
次に、その原理についてご説明していきますね。
大切なキーワードは「意識」。
意識がある・ない、の意識です。
表に出てきている意識ですね。
たとえば、どれくらい呼吸をしようかとか
どんな姿勢を取ろうか、あるいは貧乏ゆすり、などなど
そういうものはしようと思ってするものではないですよね。
そこが「無意識」と呼ばれるもので、一説によれば1:9ぐらいで
無意識のほうが人間を大きく支配していると言われています。
不吉なたとえになって申し訳ないですが
「人が死ぬのは簡単だ息を限界よりも止めていればいい」
と言い放った人がいます。
ただそれを実行できた人はいません。
表の意識では「さあ死ぬぞ、呼吸なんてするもんか」と思っても、無意識は「息が苦しい」とか「もう限界だよ息をしよう」と思ってしまうのです。
そういう意味では無意識はより本能に近く、人間の本質に近い部分ともいえると思います。
人と人との会話は通常は「意識」対「意識」で行われています。
ただ、理性や意識がとても弱くして無意識に直接メッセージを送ることができたら、通常の会話よりもはるかに決定権や影響力を持つわけです。
悪用がコワいのであまりは書けませんが(苦笑)
原理としてはそんなところでしょうか。
■心理学的にいうとどんな効果があるの?
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ヒステリーが治る、無意識に訴えるなどはここまででも書きましたが
実際にどんな効果が期待できるのかというと「解放」です。
何か悩み・トラウマがあって、誰にも言えない。
それが言葉ではなく身体の症状になって表れてしまう。
そんな状態の患者にとって無意識に訴えて無意識の自分が抱えているものを
話させてくれることは解放につながります。
精神医学では「お話し療法」とも言われますが
心理学用語で言ったら「抑圧からの解放」でしょうか。
たとえばお酒を飲んだら口が緩み普段言えないようなことも言えてしまう
その後の気分がほぐれた感じは大人なら経験した人も多いはずです。
専門家がきちんと行うならそれも催眠療法と言えなくもないですね。
■まとめ
ここまで読んで下さった方はうすうす気づいたかもしれませんが
催眠療法は利用方法を間違えると危険ですね。
シロウトが気軽に「ちょっとやってみるか」はとても危ない
ということがお分かりになったかと思います。
ただ、心の悩みを改善するにはとても効果があると思うので
興味とお悩みがある方は専門家を探してみるのもテかもしれません。
・催眠療法はメスメルがはじめ、シャルコーが確立し、ミルトンエリクソンが広めた
・意識にではなく無意識に話しかけることで行う治療法
・話すことでスッキリするという効果が期待できる
といったところが催眠療法の概要となりますね。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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